ども、ナオヤです。
せっかく採用したのに、思ったように成長してくれない。何度伝えても、こっちが思うようには動いてくれない。どうしたらこの人は変わってくれるんだろう…。
会社員として働いていたころ、ぼくは組織づくりを考えるのが結構好きでした。自分が理想とする生産性の高い組織を作るにはどうしたらいいのかを考えていたら、いつの間にか採用や新人教育の仕事をもらうことが多くなっていました。組織を作るとなったときに、めちゃくちゃよくあるのが、スタッフが思ったように成長しない、動いてくれないという悩みです。マネジメントする側からすると、結構厄介で面倒くさい悩みなんですよね。
今回は、この悩みを「これくらい当たり前だよね」を伝えているか、という視点から整理していきます。
このコラムは、毎朝録っている音声をもとに書いています。整える前の、考えながら喋っているほうはPodcastで毎日出しています。
『脱・消耗ラジオ』
人は入ってから変えるのではなく入る前に前提を揃える
結論から言うと、採用してから人を変えるのは、基本的に無理だと思っています。だから、入ってからどうにかするのではなく、入る前の段階で前提を揃えておく必要があります。組織づくりでうまくいかないところは、だいたい入ってからどうにかしようとしているんですよね。
理由は、以下の2つです。
・人は簡単には変わらない
・技術は伸びても価値観は入ってから変わりにくい
それぞれ整理していきます。
人は変わらない前提で組まないと計画が破綻する
人は、そんなに簡単には変わりません。すぐに変われる人もいますけど、そういう人ばかりじゃないのが世の中の普通です。
変わるか変わらないかわからないものをあてにして、すべての計画を設計してしまうと、その計画は破綻します。組織を作る側が労力をかけるところは、そこではありません。
具体的にはこんな感じ。
・入ってから変える前提=採用する→育てれば変わるはずと期待する→変わらない→計画が破綻する
・変わらない前提=入る前に前提を揃える→その前提で働ける人だけが来る
だから、人は変わらないという前提で組織づくりをする必要があります。
技術は伸びても価値観は入ってから変わりにくい
入ってから伸ばせるものと、伸ばしにくいものがあります。
たとえば、水準がレベル10の職場にしたいときに、レベル1の人が入ってきたとします。技術はレベル10まで行くかもしれません。けど、その人の価値観や人間性はそもそもそんなに変わらないので、そこがレベル10まで行かない可能性があります。
ぼくは医療関係の仕事をしているので、自己研鑽するのは当たり前です。自分の知っている知識や、自分ができる技術が、そのまま患者さんにとっての生きやすさに変わっていくと思っているからです。患者さんを良くするために何も勉強しないのは、論外というか、話になりません。そういう人が一緒にいる職場で、ぼくは働きたくないと思っていました。
だから、価値観や、その人が物事にどれくらい情熱を傾けているかといった、人として変えにくい部分こそ、面接の前の段階でしっかり共有しておく必要があります。
当たり前は面接の前に聞こえの悪いことまで見せておく
前提を揃えるというのは、「ここではこれくらいやって普通だよね」を、あらかじめ提示しておくことです。しかも、聞こえの悪いことまで含めて出す必要があります。
理由は、以下の2つです。
・面接でその人がどういう人かはわからない
・よく見せて入ってもらうと入ったあとに信頼を失う
それぞれ整理していきます。
面接で人は見抜けないから面接の前に接点を作る
そもそも、面接の段階でその人がどういう人かをわかるのは無理です。だから、面接でいい人を採用しようとしたり、いい人が来るように紹介会社や求人サイトに出したりするのは、ほぼほぼ無駄だと思っています。
大事なのは、面接に来る前の段階で、何かしらの接点を持っておくことです。
前の職場では、面接の前に見学に来てもらっていました。そこで、相手がどういうものを求めているかをしっかり聞くし、ぼくが勤めていたクリニックにはいまこういう価値観があって、こういう職場ですよという話もします。
たとえば、こんなことも伝えていました。
・ちゃんと結果を出さない人には、この職場は結構厳しい
・みんな勉強するのが当たり前で、休日も自主的に勉強会に行っている。強制じゃないけど、そういう人を求めている
あんまり勉強する気がない人には、軍隊みたいなところなんで、というところまで話します。これを話すと、面接に来る人は減るかもしれません。けど、そこが大事なら、そこも話します。優しい人がいっぱい入ってくるようなキャッチコピーは、組織づくりにはあんまりいらないと思っています。
「社会人なんだからわかるよね」は採用する側の怠慢
求人の情報を出すとき、マイナスになりそうなことは出さないようにするじゃないですか。
超大手で、マニュアルが整っていて、どんな人が入ってきても最低ラインはこなせるような組織なら、それでもいいと思います。入ってくる人を取っ替え引っ替えすればいいからです。
そうじゃない場合は、前提条件を妥協せずに最初から見せておかないと、自分が求めていない人が入ってきて失敗します。しかも、それは悪い評判にもなります。
・よく見せて入ってもらう=緩い感じで言われて入る→入ってみたらめちゃくちゃ厳しい→最初と言ってたことが違うじゃん、となる→信頼を失う
・包み隠さず出す=聞こえの悪いことも知ったうえで来る→間違った人が入ってこない
「それくらい、社会人なんだからわかるよね」で済ませるのは、採用する側の傲慢というか、怠慢でしかないと思っています。普通の人から見たらすごいデメリットに見えることも、なるべく全部包み隠さず出す。ぼくは、そういうやり方でやっていました。
聞こえの悪い当たり前は毎日の発信で伝える
これは採用だけの話ではなく、集客も同じです。そして、聞こえの悪い当たり前を伝える手段として、いまのぼくは毎日の発信を選んでいます。
理由は、以下の2つです。
・集客も合わない人に来てもらわないための情報を出す必要がある
・広告で出すと見栄えが悪く映るだけ
それぞれ整理していきます。
集客も採用と同じで合わない人に来てもらわないための情報を出す
ぼくがやっている整体の集客も、構造は採用と同じです。
ぼくは、来てくれた人に本当に変わってほしいと思っています。だから、揉みほぐしだけしてほしいという人は、別にぼくのところに来なくていいと思っています。
採用で「ちゃんと結果を出さない人には厳しい職場です」と伝えていたのと同じで、集客でも聞こえが悪い情報をしっかり出していく必要があります。「これがここの当たり前ですよ」というところは、しっかり見せておく必要があります。
広告ではなく毎日の発信なら当たり前がマイナスに働かない
ただ、それを広告でやってしまうと、ただ見栄えが悪く映るだけだと思っています。広告のように一部分だけが伝わる形で出すと、聞こえの悪い当たり前が、そのままマイナスに働くからです。
だからこそ、SNSでこまめに発信して、自分の価値観や方向性、人間性を伝えていくのが第一なんだろうなと、いまは思っています。ぼくがいまコツコツ発信しているのは、そのためです。
これくらい当たり前だよねは入る前に伝えておく
組織づくりがうまくいかないのは、だいたい入ってから人をどうにかしようとしているからです。人は簡単には変わらないので、入る前に「これくらい当たり前だよね」を、聞こえの悪いことまで含めて伝えておく。面接では人は見抜けないので、面接の前に接点を持つ。集客も同じで、ぼくはそれをいま毎日の発信でやっています。
同じような価値観を持った仲間と、高め合いながら楽しく活動していくのは、めちゃくちゃ有意義なことだと思っています。だからぼくは、自分の価値観をしっかり発信して、こういうふうにみんなで楽しんでいこうぜ、という感じでやっていきます。
本日も、ゴリゴリやっていきましょう。


入職してから人を変えようとするのではなく、入る前に「ここの当たり前」を揃えておくというお話に、深く頷かされました。耳あたりの良い言葉で集めて後から「思っていた職場と違う」とお互いに苦しむくらいなら、自己研鑽の必要性や結果への厳しさといった、人が引いてしまいそうな現実まで最初に見せておくことこそが、本当の誠実さですよね。痛みを伴うかもしれない前提条件から逃げずに提示する覚悟の大切さを、改めて教えていただきました。